yuipapa日記

相場、車、食 など 日々の出来事を書いています。

おれはいったい何者?

うちで作っている上代3万4万のセーターでも 昔は1マークの受注が400枚~800枚は当たり前で 1,000枚1,500枚という受注もたくさんあった でも今は200枚とか300枚とかが中心で 50枚60枚なんてのもたくさんある レディースの上代10万

20万のものは150~200枚前後だが これは単価が高いので少なくても割に合う
しかし普通の上代で1,000枚の受注に繋がる物も60枚の受注にしかならない物も カウンターサンプルを作って、展示会サンプルを作って... という流れや手間は同じであるから、昔と比べればそれだけ非効率になっているといえる。
サンプル納期は常に切羽詰まっているから 担当者は毎晩9時10時まで残業(サービス)しているし、1点あたりの受注数が少なくなれば、同じ受注数を確保するために点数が増える傾向にあるから 本番生産も非効率になる だからこの時期 自家工場も毎晩10時11時まで動いている  とにかくみんな忙しそうなのだ
 
それにひきかえ僕はベトナムにいた時はもちろん 帰国した今も暇である なんでこんな状態でここにいられるのか自分でも理解に苦しむことがある
一応1ブランドだけの営業担当で 年間の売り上げ比率で言えば全体の3割を占めてはいるが、定番4マークだけなので、サンプルを作る必要も、単価交渉する必要も5年に1回程度だけで、毎年原料の手配だけしておけば あとは勝手にベトナム工場で生産されるので普段は何もすることがない
 
今朝メンズの営業担当の者と新社長が 一応大人どうし節度を保ちながらの会話ではあるが 半分口論している この担当者は営業部長という肩書きで 僕より学年で1つ上の62歳であるが タイへの出張の件で、1日1件の工場を回って3件だから3日間の出張予定を出したようだが
 
新社長「1日1件しか回れないんですか?」
 
部長「無理です」
 
社長「前に行った時1日2件くらい回った記憶があるけどなあ」
 
部長「そりゃ無理したら行けんこともないですけど そこまでせんとあきませんか」
 
社長「いや 僕はできるなら少しでも経費を減らして欲しいから...」
 
部長「夜行便にすれば1日減らせますけど 僕ももう歳ですから夜行便はほんとにしんどいんですわ」
 
社長「別にどうこう言ってるわけじゃないですよ だから回れませんか?って聞いてるだけです 僕なら別に夜行便ででも帰りますよ」
 
部長「社長は僕より5つも若いですやん 僕も社長と同じ歳の頃は夜行便に乗ってましたし、それに僕にしたらこれだけの仕事してるのに それでもまだご不満ですかと...」
 
まあ彼は僕の25倍くらい働いてるし、担当ブランドの受注も増えていて 「おれのおかげで...」という自負があるのだろう 彼も売り上げの3割くらいを担っているのだが 社長はもう1人の若手に一部のブランドを引き継いで欲しいと言っているのに自分の地位保全のために仕事を囲い込んでいるのが実情で、会社に押し付けられているわけではないので どっちもどっちってことになる。 
 
それで社長に 昼飯一緒に行きましょ と言われてCoCo壱のカレー食いながら ぼやくぼやく それをなんでおれに言うかなあと思うのだが「そう思いません?」とか「どう思います?」とか聞かれてもねえ  僕は部長の言うこともわかるけど まあどっちもどっちなんよね 社長という立場からしてそんな細かいこと言わんでも...とも思うしね だから
 
「まあどっちが正しいとかじゃなくて、雇う側と雇われる側との見解の相違ってことじゃないですか」
 
「でも僕の言ってることもわかるでしょ?」
 
「わかりますよ でもそんなことでストレス溜めるより 社長なんですから、飛行機 はエコノミーなんか乗らんと 堂々とビジネスクラスに乗って、いいホテルに泊ま  ったらいいじゃないですか そしたら我々はそれより下のクラスにしますやん
 若手芸人がさんまに怒ってるの知ってます? さんまは金に困ってないからテレビ 局に安いギャラ提示されてもそれでいいって言うんですって でも若手にしたらテ レビ局にさんまがこの額なんだからってもっと安く言われるって だからさんまに 高いギャラ交渉しろって怒ってるんですね それと同じですよ 出張が1泊多いと か 夜行便にしろとか 62のおっさんが自分で調整した出張に 社長がそんなこと まで首突っ込まんでもいいんちゃいますか それくらい任しときなはれ」
 
「え~僕の方が悪い?」
 
「いやいや社長の言ってることはわかるし、偉いと思いますよ それに彼が自分はこれだけ仕事してるって ことさらアピールするのもダサいなって思いますけどね
でも彼は彼で自分の身を守るために言ってるわけだから 守る必要のない社長には理解できんのちゃいますか だから見解の相違って言ってるじゃないですか」
 
「う~ん でもむかつくんよなあ そんなにしんどいならもうタイ行かんでいいわってもうちょっとで言いかけたわ」
 
「まあねタイの分だけなら利益も大したことないですからね でも国内ではそれなりの仕事も取って来てるわけやし 1泊1万円くらい余分にかかってもいいいんちゃいますかね 多分少なくとも彼は僕の2倍くらいは働いてまっせ」(25倍とは言わ なかった 笑) 
 
いやあ ベトナム行くようになった部下も 僕と変わったとたんに 今のホテルは高すぎるからもっと安いとこ探せって言われて 先月家賃半分の不便なところに引っ越したし 前のところは家賃20万だったからねえ 高いと言えば高いね そんなところに何の文句も言わずに17年も住まわせてくれて 自分でもおれって何者なん?って時々思う