生まれて初めて株を買ったのは何年前かな 多分結婚して間もない頃だったと思うので30年くらい前かな 東証１部の「協栄産業」
なんでこの銘柄かって 別に理由はないんだけど、ラーメン屋でバイトしてて そこでスポーツ新聞に取り上げられてて なんか仕手かな 急騰してる時で、でも金がないので 嫁さんのお母さんに100万借りて、嫁さんの同級生が勤めてた証券会社に電話して 即 口座開いてもらって バタバタで 朝一に成り行きで1,000株買った
1,920円だったかな 当時はインターネットもないし 日中の値段なんてわからない
そしたら昼休みに電話がかかって来て、前場の終値が2,200円になってるけどどうするって どうしたらいいですかねって聞いたら 初めて株やってだから この辺で売ってもいいんじゃないですか と じゃあ後場寄りで売ってってことで 貧乏人が半日で20数万儲けてしまった そのあと急落してその日は前日と変わらずで引けたし
翌日からも下げて 完全に行ってこいになったんだから冷や汗もんだ よく電話してくれたもんだ。
それから30年 小豆もトウモロコシもやったが 結局先物は300万の損で終わり
輝太郎氏の著書に出会って 初めて目覚めたとでも言いましょうか 目からウロコってやつだったね それで低位株分散投資ってやつを始めたわけだけど、まだ紆余曲折があった 低位の底練りに限定して24銘柄まで保有しても良いというFAI方式だが
同じ条件で選定しても いつまで経っても上がらないものもあるし、言わばどれが来るかなんて何枚グラフを書こうがわからないわけで、当て物と変わらんじゃんと思うようになって これじゃあ10年に１度くらいしか取れんのじゃないのって
それなら上げでも下げでも「技術」で取れるようにならなきゃってことになる
バカだよねえ グラフ死ぬほど書いたら技術も身に付くって思ってたんだよね この頃は 相当量のグラフを書いたので、低位の底練りに分散投資するということに異論はなかったし それでも取れる時は結構取れるのではあるが、 腕のない者がこのやり方でそこそこ取るにはいい相場環境が必要で そんな環境は10年に１度あるかないかだろう もちろん腕があれば そんなバッチリハマった環境でなくても取れるのであろうが、第一ど素人が24銘柄も管理すること自体に無理があるわ
よく似た動きの低位といえども やはり動きはさまざま 全然動かないのもあるし
そこでど素人は「隣の芝は青く見える」ってやつで 心が乱れるのね 大きな動きだけを見てりゃいいものを だんだん目先の動きにまどわされる それでも損にはならないが そんな感覚がだんだん染み付いて 転換の動きがまったく読めない 天を打って下げに向かってるなんてことには気づかない 底練り中はリスクも小さいので手持ち資金いっぱいに大きく仕込むわけだが、底を起点として２年～３年上げ相場に乗って、売ったり買ったりしながら利益を積み重ねていくわけだから、時間が経つほど上に行くほど天を打つリスクは高まるわけで、ど素人はその天の見極めなんてできないのだから、稼働資金もだんだん小さくして行くべきなのだが、通常は逆で最後の時期ほど資金いっぱい買ってるもんなんよね そして損切りが少し遅れただけでも大きな損害を被る 多少大きな損害を被ってもそこで切れればまだいいんだけど そのまま10年塩漬けなんてことにもなりかねないもんね
てことで方針転換して 銘柄を絞る方向に進む 資金はそこそこあって 買うのは１銘柄２銘柄ってことになると ひとつの銘柄の株数は大きくなるから ３分割や５分割より10分割とか分割回数も多くなる そうなると非常に落ち着いた買いができるしある程度経験を積めば おのずとそういう買い方になるものである でも株数が多いので10円20円上げただけでもそこそこの利益になる 多くの低位を分散して買っていた時と比べれば、１銘柄当たりの利益も10倍20倍になるので、その絶対金額の多さに満足して早々に利確してしまっては意味がない 利益の金額ではなく上げ幅と日柄をみていかなければもったいないことになってしまうが １年かけて10～20分割で買えるようになったらそんなもったいないことは自然としないようになるものなのだろう
上げ相場にハマると まあどれを買っても(もちろんグラフを書いて選択して)儲かる時期もある どれを買っても儲かるから銘柄を絞ってなんてことは忘れて 次はどれを買おうかって探す作業が中心になる 上げ相場が続いているうちはそれでも儲かるし自分が上手くなったような気になる だんだん目先の動きに手を合わせようとするようになる 目先はあくまで偶然である その偶然が続くこともあるさ それを上手になったと錯覚する まあこの頃になるとド下手ではないので その辺の素人さんよりは確かに上手なのかもしれないが、相場さまから見ればまだまだ素人の域である
そういう目先売買ってやつは 癖になってなかなか抜け出せなくなったりするのね
それでもド 素人ではないので 損になったりはしないが なかなか利益を出せなくなる 目先で天才的に？(笑)２万３万利益を積み重ねても、１回２回の損切りでそれらをほとんど吹っ飛ばすの繰り返し そういうのを相当繰り返してやっと気付くのね
目先は博打 小さな勝ちが続くのは単なる確率のゆらぎにすぎないのだと
それでまた銘柄を絞ってゆっくり買って行くって方法に戻る するとなんだろね
この心のゆとりっていうか 目先を追いかけるギスギス感がまったくなくなって 落ち着きを取り戻したって感じかな そう今のわたしのことであります
なのでもちろんこれは あくまで個人的な感覚だから それぞれの性に合ったやり方で儲ければよろしいのですけどね
